これまでの経緯

 

「メコンオオナマズ学術調査委員会の開催状況と
世界淡水魚園水族館「アクア・トト ぎふ」における研究について
2004年3月26日

第1回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
コンオオナマズの生態等については未解明な部分が多いため、岐阜県世界淡水魚園水族館で飼育し、その生態等を研究し、メコンオオナマズの種の保存に寄与することを目的とし、メコンオオナマズ学術調査委員会を設立。

2004年5月17日 タイ国より6個体のメコンオオナマズを岐阜県世界淡水魚園水族館へ搬入。<画像>
2005年2月18日 第2回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
飼育報告として「メコンオオナマズの輸送と飼育下で得られたいくつかの知見」、現地調査として「メコンオオナマズの生物学的特徴とタイ国北部チェンライでのフィールドワーク」、メコンオオナマズに関する文献などの資料収集について各委員より報告がありました。
2005年4月18日 メコンオオナマズ漁が本格的に始まる前に行われる祭りの様子を現地へ赴き取材しました。<画像>
2006年2月2日 第50回水族館飼育技術者研究会にて発表
メコンオオナマズの輸送と飼育下で得られたいくつかの知見について」を発表
2006年2月21日 第3回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
飼育報告として「メコンオオナマズの飼育と展示への取り組み」、現地報告として「メコンオオナマズのメコン川上流におけるダム建設の影響」、生体資料調査として「メコンオオナマズの糞を利用しての調査の試み」など、また資料収集について各委員より報告がありました。

2007年2月16日

 

第4回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
飼育報告として「メコンオオナマズの飼育状況とDNAサンプル採取」、文献調査として「プラーブック、文献資料データベース作成と最近のプラーブック研究の動向について」、現地報告として「メコンオオナマズの核型」、生体資料調査として「メコンオオナマズのサンプルをどのように利用するか」など、各委員より報告がありました。
2007年10月5日〜
2007年10月8日


2007年度日本魚類学会年会にて発表(於:北海道大学)
水槽飼育下で観察されたメコンオオナマズPangasianodon gigas の摂餌周期」と「水槽飼育下におけるメコンオオナマズPangasianodon gigas の頭部体色変化」の2題を発表
2007年12月26日

メコンオオナマズの腹腔内超音波診断および全長測定
(協力:株式会社ソノサイト・ジャパン茅野氏)

2008年2月22日
第5回メコンオオナマズ学術調査委員会開催

2008年2月23日

−メコンオオナマズを語る−大きなナマズのミニシンポジウム開催
(参加者80名)
2008年9月24日
自動水中録音実験(協力:京都大学大学院情報学研究科)
2009年1月30日
第6回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
2010年2月19日
第7回メコンオオナマズ学術調査委員会開催

2010年9月19日




第15回京都大学国際シンポジウム
「生物多様性と動物園・水族館−生き物からのメッセージ−」
(於:名古屋)
タイトル「Suggestions to in-situ conservation of the Mekong giant catfish, Pangasianodon gigas」ポスター発表 [写真1] [写真2
2010年11月26日
第8回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
2010年11月27日 第2回大きなナマズのミニシンポジウム開催
(参加者70名)
2011年8月1日 Zoological Science Vol. 28 No. 8:545-549 に「Seasonal Feeding Rhythm Associated with Fasting Period of Pangasianodon gigas:Long-term Monitoring in an Aquarium」が掲載される。
2011年9月8日〜
   9月11日
「Animal 2011 日本動物心理学会・日本動物行動学会・応用動物行動学会・日本家畜管理学会 合同大会」にて発表(於:慶応義塾大学 三田キャンパス西校舎) タイトル「メコンオオナマズの絶食を伴う摂餌周期」をポスター発表【発表要旨
2012年2月3日

第9回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
飼育報告として「メコンオオナマズの摂餌周期および作業報告」,現地報告として「メコンオオナマズの長期行動観察計画」,「メコンオオナマズの遡上条件(水位変動と捕獲事例から考察する)」についてなど,各委員より報告がありました.

2012年3月

現代化学3月号(No.492)のコラム欄「生物の窓」に"絶食する巨大ナマズ"と題してメコンオオナマズの生態を紹介.

2012年4月26日

本委員会の研究成果が読売新聞の全国版に掲載される【掲載紙面】

2012年9月14日 昨年8月1日に学術雑誌Zoological Scienceに掲載された「Seasonal Feeding Rhythm Associated with Fasting Period of Pangasianodongigas: Long-Term Monitoring in an Aquarium.  Zoological Science Vol. 28 No. 8:545-549」が2012年9月14日に2012年度Zoological Science Award(論文賞)を受賞した.
日本動物学会からのコメント(授与理由)
メコンオオナマズという生態の殆ど明らかになっていない絶滅危惧種を水族館で6年間に渡って観察することによって得られた摂食行動の年周期パターンは圧巻であり、水族館が長期にわたる地道な記載研究を通じて動物学へ貢献できる多くの可能性を示唆するものであり論文賞にふさわしいと考える【参考資料】
2013年2月8日 第10回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
第10回目を迎えた今回はタイからウィチアン・マグトゥーン委員,プラチヤー・ムシカシントーン委員が参加し,飼育報告として「メコンオオナマズの摂餌周期および作業報告(頭部体色変化の調査)」,現地報告として「Situation of Gian Catfish, Pangasianodon gigas Chevey, 1930-time line study on Pla Buek in the past to present-」,「タイにおけるメコンオオナマズを巡る現状」についてなど,各委員より報告がありました.また初めて参加された京都大学の渡辺特別委員から「ナマズ類の起源および系統類縁関係,最近の話題」として話題提供していただきました.
2013年4月20日 メコンオオナマズ長期絶食“記録更新”
個体ヌン(No.1)の2004年9月から2005年1月まで続いた長期絶食(連続121日間)の記録が更新されました.2012年11月25日から2013年4月19日までの146日間もの間絶食したことを確認しました.
2013年11月4日 メコンオオナマズ未だ絶食
連続146日間絶食した個体ヌン(No.1)ですが,2013年4月20日に30g餌を食べただけで翌日から再び絶食.2013年7月7日に30g餌を食べましたが,その後も絶食し,2013年11月3日まで,まともに餌を食べませんでした.2013年11月4日からは他個体よりも積極的に摂餌が確認されています.
2013年12月25日 メコンオオナマズの近縁種「カイヤン」での飼育実験
メコンオオナマズの近縁種であるカイヤンPangasianodon hypophthalmus の 頭部にイラストマー蛍光タグを直接注入し,頭部白斑の形状変化を調べるためのスケールとして活用することが可能か検証.4週間後にイラストマータグが変化していないことを 確認.
【写真1:イラストマータグ注入作業の様子】
【写真2:イラストマータグ注入後遊泳するカイヤン】
2014年1月31日
第11回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
世界淡水魚園水族館からは「メコンオオナマズの摂餌周期およびカイヤンの頭部体色変化計測の試み」について飼育報告があり,委員の間で活発な議論が交わされました.また,タイ国で現地調査を行っている京都大学フィールド科学教育研究センターの荒井修亮先生からは「タイ国ケンクラチャン湖におけるメコンオオナマズの追跡」についてご報告いただき,岐阜県河川環境研究所の米倉竜次専門研究員からは「地域の食文化を支えるナマズ−ナマズ養殖技術に関する取組−」として話題提供していただきました.
2014年11月14日〜
   11月17日
2014年度日本魚類学会年会にて発表(於:神奈川県立 生命の星・地球博物館)
「水槽飼育下での長期観察によるメコンオオナマズPangasianodon gigasの摂餌周期における雌雄差」を口頭発表 
【発表要旨】
2014年12月5日〜
   12月13日
タイ国ケンクラチャン湖でのメコンオオナマズの雌雄判別調査
タイ国ペッチャブリー県にあるケンクラチャン湖に世界淡水魚園水族館から2名のスタッフを派遣しました.京都大学フィールド科学教育研究センターの荒井修亮教授のご厚意で京都大学・近畿大学が行っているバイオテレメトリー調査に参加させていただき,その調査と併せてメコンオオナマズの形態計測と雌雄判別調査を実施しました.
【写真1:バイオテレメトリー調査の様子】
【写真2:現地でメコンオオナマズを計測】
2015年2月13日
第12回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
世界淡水魚園水族館から飼育報告として「メコンオオナマズの摂餌周期」,タイ国での現地報告として「タイ国ケンクラチャン湖でのメコンオオナマズの調査」について報告を行い,タイ国からは魚類研究者のウィチアン・マグトゥーン教授,プラチヤー・ムシカシントーン准教授をお招きし「タイ国のメコンオオナマズをめぐる現状」について発表していただきました.委員の間で活発な議論が交わされました.
【写真:第12回メコンオオナマズ学術調査委員会】
2015年2月14日
第3回大きなナマズのミニシンポジウム
京都大学フィールド科学教育研究センターの荒井修亮教授,タイ国からは魚類研究者のウィチアン・マグトゥーン教授,プラチヤー・ムシカシントーン准教授らをお迎えしてメコンオオナマズ学術調査委員会が主催する「第3回大きなナマズのミニシンポジウム」が開催されました.
荒井先生からはバイオテレメトリーという手法を用いた行動研究について最新の結果を交えてご講演いただきました.
ムシカシントーン先生からタイ国におけるメコンオオナマズをめぐる現状について発表していただき,養殖(交雑品種)・放流(国内移入)・野生個体群の状況についてご報告いただきました.
また当館からは展示飼育担当の池谷が,10年間の飼育の中で確認された摂餌生態と昨年12月にタイ国のケンクラチャン湖にて京都大学・近畿大学とともに行ったメコンオオナマズの現地調査について発表を行いました.
71名が参加し,会場からは多岐にわたる質問が相継ぎ,総合討論では最後まで活発な議論がなされました.
【写真:第3回大きなナマズのミニシンポジウム】
2016年1月29日
第13回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
世界淡水魚園水族館から「メコンオオナマズの摂餌周期」について飼育下での研究報告があり,タイ国での現地調査を行っている京都大学フィールド科学教育研究センターの荒井特別委員と近畿大学の光永特別委員から,それぞれ「タイ国におけるバイオテレメトリーによるメコンオオナマズの追跡調査」,「タイ国における栽培漁業種としてのメコンオオナマズ」について研究報告を行っていただきました.今回で13回目を迎えた本委員会ですが,委員の間で活発な議論が交わされ,新たな課題も見つかり,水族館で行っているメコンオオナマズ研究は次へのフェーズへと向かいます.
【写真 第13回メコンオオナマズ学術調査委員会】
2016年3月4日
メコンオオナマズ長期絶食“記録更新”
個体ヌン(No.1)の2012年11月25日から2013年4月19日まで続いた長期絶食(連続146日間)の記録が更新されました.2015年7月13日から2016年3月4日までに236日間もの間絶食したことを確認し,現在も続いています.
【写真 長期絶食を続けるメコンオオナマズNo.1】
2016年5月23日
メコンオオナマズ長期絶食“記録更新”
個体ヌン(No.1)の2012年11月25日から2013年4月19日まで続いた長期絶食(連続146日間)の記録が更新されました.2015年7月13日から2016年5月22日まで絶食し,315日間もの間絶食し続けました.
【写真 長期絶食を続けるメコンオオナマズNo.1】
2016年9月12日
メコンオオナマズの体長測定
近畿大学農学部水産学科漁業生産システム研究室の協力を得てメコンオオナマズの全長測定を試みました.水槽内を自由に遊泳するメコンオオナマズを,2台のデジタルビデオカメラを用いてアクリル越しにステレオ撮影し,その映像をDLT法(=Direct Linear Transformation method)によって解析し,全長を算出しました。この方法は,すでに養殖マグロなどで実績があり,魚を取り上げる必要もなく誤差が少ないという利点があります. その結果,6個体のうち一番大きな個体はNo.4であることがわかり,全長166.9pでした.当館にやってきた12年前と比べて約47pも成長していました.他の個体も24〜59pほど成長していることが確認できました.
【写真:DLT法を用いてメコンオオナマズを測定する様子】
2017年2月10日
第14回メコンオオナマズ学術調査委員会開催
世界淡水魚園水族館から飼育報告として「メコンオオナマズの摂餌周期」,「ステレオ撮影およびDLT法を用いたメコンオオナマズの体長計測」,タイ国からは魚類研究者のウィチアン・マグトゥーン教授,プラチヤー・ムシカシントーン助教授をお招きし,タイ国での現地報告として「タイ国のメコンオオナマズをめぐる現状」について発表していただきました.タイ国では全国各地の川やダム湖に放流され,国内外来種となりつつある一方で,養殖食用魚としての価値は低下しているという現状等を報告していただきました.
【写真:第14回メコンオオナマズ学術調査委員会】